2.初見の場合、何が分からないのか分からないままネタバレだけ見せられ続けてしまう
3.フジリュー版を読破しお気に入りキャラが出来たならば、はきゅーを早送りで鑑賞可能
はきゅーはシナリオ構成が壊滅的に駄目なので、ストーリーを楽しむ目的での視聴は無理です。
しかし、良い点もあるのです。それは、
1.作画はフジリュー版の絵柄に忠実な上、崩れない
キャラの動きは乏しく、戦闘シーンでも地上に居れば棒立ちで空中に居れば空中で静止しています。しかしキャラクターデザインはフジリュー版準拠で作画崩壊はないため、キャラ造形の美麗さを楽しむことは出来ます。
※色指定はフジリュー版のイメージとは違う?という部分はありますが。
(黄天化の髪が青いのは違うかなと思う。母親譲りの黒髪であるはず)
2.背景やCGエフェクトは凝っており、フジリュー版の世界観を見事に再現している
背景は空間宝貝の異世界の雰囲気を、綺麗な色使いで繊細に表現しています。またCGエフェクトでは、武器の宝貝やスーパー宝貝などの効果や動きなども、原作のイメージを増幅させる凝った表現になっています。
戦闘シーンはキャラは動きませんが、代わりに背景やCGエフェクトが戦いの場面のほとんどの要素を表現しきっているほどです。
3.声優さんたちの熱の入った演技
実力派の豪華声優陣が、各キャラの個性をしっかりと把握して演じています。おそらく声優さん達はフジリュー版を、シナリオ構成よりは遥かにしっかり読み込んでいるのだと思いました。ほとんどのキャラはイメージを損うことはないので、安心して見れます。
これを踏まえると、フジリュー版を読んだうえでお気に入りキャラが出来た。そして、はきゅーでどういう登場の仕方をしているか気になったのであれば、ぜひ後で録画や動画サイト、レンタルなどでそのキャラだけを早送りで探し、抜き出して鑑賞しましょう。
「はきゅーは、喋るイラスト集なんだ!」そう思う分には、秀逸な作品にはなっています。
逆に丁寧に話を追ってしまうと、そのキャラについても「どうしてあの重要なやりとりが無いのか」「時系列おかしいじゃん」と不満が出てしまうため、あくまでも早送りで。
但し登場シーンが有っても、フジリュー版よりはなんか女々しい印象なので多少の覚悟は必要。
(大事な人を亡くしてその場で涙を見せてしまうとか、たまにあります。フジリュー版だと結構耐えていて、それでも後で涙を一筋だけポロっと流すという描写になってたりで、読者が代わりに涙腺崩壊するんですが)
ここで注意点ですが、残念ながら各キャラの扱いはかなり不平等です。特に下記に当てはまるキャラの場合、探さない方が無難と思われます。
個人的な感想では、こういうキャラが結構います。
①モブ扱いで少しは出ますが、一番の見せ場のシーンはカット
②ちょっとだけ出ますがセリフは一言くらいしかなかった
③ちょっとだけ出ますがセリフは一言もなかった(姿チラ見せだけ)
④探そうにも存在を丸々カットされているので無理
⑤見せ場が多いにもかかわらず、キャラ改変されている
(声優さんに罪はない。シナリオ構成のせい)
⑥出てはいるけど、一番肝心な場面は前後の経緯を含め丸々カット
一応、①〜⑥に当てはまると思ったキャラ名を羅列しておきます
(どの番号に当てはまるかは伏せて、アイウエオ順に並べました)
殷郊&殷洪(いんこう)
王貴人(おうきじん)
金吒(きんたく)&木吒(もくたく)
黄天化(こう てんか)
黄天祥(こう てんしょう)
※というか黄家は全員扱いが酷い
胡喜媚(こきび)
女媧(じょか)&伏羲(ふっき)
崇黒虎(すう こくこ)&神鷹(しんよう)
太上老君(たいじょうろうくん)
張奎(ちょうけい)&高蘭英(こうらんえい)
張桂芳(ちょうけいほう)&風林(ふうりん)
趙公明(ちょうこうめい)&彼の部下(雲霄三姉妹を除く)
陳桐(ちんとう)
鄧蝉玉(とう せんぎょく)&土行孫(どこうそん)、鄧九公(とうきゅうこう)&竜鬚虎(りゅうしゅこ)
飛刀(ひとう)
燃燈道人(ねんとうどうじん)
<魔家四将(まかよんしょう)>
魔礼青(まれいせい)&魔礼紅(まれいこう)&魔礼海(まれいかい)&魔礼寿(まれいじゅ)
楊戩 (ようぜん)
雷震子(らいしんし)
呂邑姜(りょゆうきょう)
フジリュー版を既読だと「え?これじゃ話が成り立たないんじゃ?」と思われるかもしれませんが、実際に成り立っていません。
彼らが紡ぐ重要エピソードがカットされてるのに、後でそのエピソードはあったものとして扱われるため(整合性を取ろうとは全くしない)、矛盾を孕んだまま突き進んで行くという。詳細は次に述べますが。凄いアニメですよ、本当に。(褒めていない